ボードゲーム戦略置き場

ボードゲーム戦略の考察とかを書き留めておきます。

【アルナック考察】消費アイテムは強い

 

 

 

 

消費アイテムは強い

アルナックを始めたての頃は非消費アイテムの方が何度も使えて強いと勘違いしていたが、消費アイテムはとても強い。

 

例えば粗い地図と自動車を比べてみる。

自動車に比べて地図は2金安く、産むコンパスは1つ多い。つまり粗い地図を買ったときは自動車を買ったときに比べて、次ラウンドで3資源分得をしているのだ。

3資源の余裕があれば研究トラックを更に進めて、研究ボーナスや助手獲得により4,5資源の得になることも多い。

または、浮いた3資源で今度こそ自動車を買って、カード点と次ラウンド以降の生産量に回すことが出来る。
ここで嬉しいのが次ラウンドのアイテムが確定していることによる計画のたてやすさだ。第1Rに自動車を買ったら第2Rは確定で引けるが、第3Rは引けるかわからない。だが第1Rに粗い地図、第2Rに自動車を買えば、第1Rに自動車を買った時と同等かそれ以上のパワーを安定して維持できるのだ。

 

このように、低コスト高パフォーマンスである消費アイテムはリソース管理に余裕を産み、自由度の高いプレイが可能になる。

 

必要なときだけ強力に働いてすぐ消えるので、デッキを圧迫しないという良さもある。金の鍋が犬を押しのけて手札入りするような悲しい事故が起こりにくい。

 

 

 

以下個別考察

 

空中投下 Airdrop

一応消費アイテムではあるが、割引入手アクションのようなもので、他の消費アイテムとは毛色が違う。全アイテム中最強格。

2コイン得できるのはかなり強い。コイン助手が助っ人に現れたようなものと考えると強力さがわかる。

状況次第で入手するアイテムを選べるのも強い。普通なら前ラウンドで何が必要そうかを予想して買わなきゃいけないが、空中投下なら後出しジャンケンが出来るのだ。「恐怖を引いたからマチェーテを取ろう」「埋もれたアレをドローしたいからロバを取ろう」などと自由自在だ。

 

上級者同士の対戦では強力なアイテムは買われてなくなるので、少し強力さは落ちる。それでも余程運が悪くないかぎりまた強いカードがめくれるので基本的に序盤最強。

 

相手が空中投下を持っているときは、アイテム無料入手の場所を利用することで飛行機などをカットすることも重要になる。

 

 

粗い地図 Rough Map

シンプルに強い。用途が限定されていないのが強みで、1ターン消費してしまうところが弱み。

 

粗い地図がめくれて相手に買われると悲しくなるので、相手が1コインを持っているときは不用意にアイテムを買ってはいけない

 

 

熱気球 Hot Air Balloon

空中投下に匹敵する強さ。探検が重要な蛇面では空中投下を上回る。

アルナック3人戦は3番手が有利なゲームであり、3番手に第1Rで熱気球を買われるとかなり辛いことになる。第2RにLv2探検をして第3Rにそこを利用する動きが強すぎるのだ。

 

次ラウンドで1番手なら、船助手を持っていたら[船][船]へ、移動助手がなければ用意できる確率の高い[車][船]へ。
次ラウンドで1番手でなければ、相手が次ラウンドで行けなそうな場所へ。
恐怖が余っているなら[足][飛]へ。

自由自在だ。

 

4資源価値のような顔をしているが、蛇面で要らない恐怖とセットで使えば5資源価値になる。ずるい。

 

基本的に腐ることのない最強アイテムだが、第4Rの購入は慎重になる必要がある。未発見の場所が残ってなければ手札を圧迫する移動用2コインでしかないからだ。第4Rで熱気球を買うなら、あえて第4Rでは探検しないようにして未発見の場所を残しておくことも大事だ。

 

 

 

鞭 Whip

序盤は運ゲー、終盤は最強。

 

遺物35枚中、4コストは17枚。その中でも序盤のアタリは12枚しかない。華美な槌やオカリナなどは有効に使える状況が限られているので、その場でのアタリはもっと少ない。

3コストの遺物を鞭で買っても決して弱くはないが、消費アイテムらしからぬ平凡なパワーにしかならない。

 

第1Rで2コイン余ってたら買うが、あまり安定はしないので個人的に好きではない。欲しい遺物がなかった場合、鞭はただの移動アイコンとして使い、次の機会を待つことになる。

 

終盤の鞭は一転して最強格。買える遺物はよりどりみどりだし、1度きりの付き合いの遺物ならデッキコントロールなんて無視してその場で欲しいものをどんどん買える。

 

 

 

トラバサミ Bear Trap

基本は4資源価値。

節約した討伐コストを研究に回せるのが偉い。とはいえ、討伐に手札1枠使わねばならないので他のアイテムを買う方が研究は進みやすい。討伐する前提なら4資源分楽ができるカードと言える。

鳥面の序盤は討伐より研究するほうが良いので、トラバサミが強くなるのは終盤から。
蛇面は探検の頻度が高く、デッキ強化も大事になってくるため、トラバサミは常に強い。

見方を変えて「討伐(5点)+恩恵(1資源)」として考えるなら、「たったの2コストでカード点5点を得られるデッキを圧迫しない1資源価値カード」と言える。

 

4資源価値として使えるなら強いが、3資源討伐出来る場合にはそんなに旨みがない。3資源討伐できるなら、自力で倒してトラバサミは遠隔討伐すればよい。

弓矢を買ったら優先的に買っておきたいアイテム。

 

 

 

水筒 Flask

序盤は凡。終盤はデッキを強化できているならダントツで最強。

2資源のアイテムを3枚ドローするなら6資源価値で、順当にデッキ強化が進めばそれ以上の価値を持つ。

 

手札を圧迫せずむしろ手札を拡張するアイテムで、他の消費アイテムとは完全に別物。

例えば「粗い地図を買ったら、代わりにブラシが埋もれてしまった」なんて状況だと、生産力は全く変わっておらずただ1コイン失っただけである。

つまり、他の消費アイテムはデッキが強化されるほど弱くなるが、水筒はデッキが強化されるほど強くなるのだ。

 

 

日誌 Journal

4資源価値なのに3コストで割高な消費アイテム。

研究ボーナスや助手獲得に繋げられたら5資源以上の価値があるため、重めのコストに調整しているのだと思われる。

 

蛇面では、序盤使うと宝石の使いみちが一つ減るのが残念。終盤はコインがかなり要らなくなり、3コストがあまり気にならないため強い。偶像返納の4段目に使うのは弱いので出来るだけ避ける。移動アイコンとして使うこともたまにある。

鳥面では、研究の重要度が高いので強い。

 

基本的に3コインあるならもっと強いアイテムを買えるので、買う頻度は高くないアイテム。